悩み 心理カウンセラー お金 

私たちを取り巻く物欲や欲望。

現代社会においては、その欲望の元をたどれば、お金というものにたどりつくでしょう。

何かを手に入れたい場合は、そこにはお金の問題が生じてくる。

会社の中で出世したいという欲望も、やはり結果としてはお金が絡んできます。

資本主義社会で生きている限り、私たちはお金というものから逃れることはできません。

もちろん、お金は大切なものです。

お金がなければ生活していくことができない。

この社会で生きていくためには、お金は必要です。

しかし、お金ばかりに執着してはいけないと思うのです。

お金さえたくさん手に入れればそれでいいという考えは、結局は自分自身を傷つけることになると思います。

第一人間は、ただお金のためにだけに頑張れるものではありません。

そこに使命感や、生きがいがあればこそ頑張れる。

本来はそういうものだと思います。

少し極端な話をしましょう。

ベトナム戦争の時代の話です。

ベトナムで、戦火を浴びたアメリカの兵士。

たくさんの兵士が犠牲になりました。

ベトナムで命を落とした兵士たちを、アメリカ軍はすぐに本国に運ぶことはしませんでした。

そのころ、横浜の根岸には米軍基地があり、まずは日本にご遺体を運んだのです。

どうしてそんなことをしたのか、戦火を浴びて亡くなった兵士たちのご遺体は、ひどく傷ついています。

足や腕が飛ばされている。

顔は整然の面影もないほどに壊れている。

上半身と下半身が分かれてしまったようなご遺体もたくさんあったそうです。

このままの姿で、家族のところに返すわけにはいかない。少しでもいいから、綺麗なご遺体にして家族の元に送ってあげたい。

そう考えたアメリカ軍は、日本で遺体の修復作業をしてから本国に送り返すことにしたのです。

修復作業をするのは医師でもない、普通の兵士たちです。

彼らは一生懸命に毎日ご遺体の修復作業に従事しましたが、それでも次から次へと遺体は運ばれてきます。

とても基地の人間だけでは間に合いません。

そこでアメリカ軍は周辺の日本人にアルバイトを頼むことになりました。

ご遺体を綺麗に洗って、傷ついた部分を縫い合わせていく。

一日その作業に従事すれば、日当として3万円が支払われます。

当時の3万円は相当な金額になります。

今にすれば、10万円以上の価値があったのではないでしょうか。

少し我慢すれば、一日で3万円も稼げれる。

お金目当てに結構な数の日本人が応募したそうです。

しかし、この仕事を2日と続けられる人はいなかったそうです。

いくらお金のためとはいえ、その仕事はあまりにも過酷なものでした。

想像するだけでその過酷さはわかるでしょう。

しかし考えてみれば、基地にいる兵士たちは特別手当など一切出ないのに、この過酷な仕事を日々こなしていた。

どうして彼らはそんなことができたのでしょうか。

一言で言えば、それは使命感があったからだと思います。

自分の仲間たちを綺麗な姿にして帰してやりたい。

それこそが、残された者に課せられた使命だ。

そういう強烈な使命感があったからこそ、過酷な仕事にも耐えることができたのです。

一方で使命感を持たずただお金が目的だった人は、とてもその仕事に耐えられなかったのです。

とても極端なエピソードではありますが、私はこの中に仕事の本質がある気がするのです。

どんな仕事をしていても、苦しいときや辛いことは必ずあります。

楽しいばかりの仕事など世の中にはありません。

その苦しさや厳しさにぶつかった場合、それを乗り越える原動力となるものは、決してお金ではありません。

お金さえ稼げれば、どんな苦しみを乗り越えることができる。

人はそれほど単純なものではないし、それほど愚かでもないのです。

やはり、そこに生きるための意味や使命感をがなければ、厳しさを乗り越えることはできないのです。

これが人の本質だと思います。

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