怒り

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私が尊敬している枡野俊明氏の教えを書いてみます。

人間には108の煩悩があると言われています。

どうして108なのかは不明ですが、いずれにしろ私たち人間は、たくさんの煩悩に包まれながら生きているということです。

仏教に「トン、ジン、チ」という三毒があります。トンとは貪りの心です。

何でも欲しがり、自分の要望が赴くままに貪る心。

1つを手に入れても満足することなく、どんどん強欲になっていく。

物欲ばかりではなく、誰かの心までも手に入れようとする。

行き着く先には決して心からの満足感がありません。

貪りの心は増幅していく一方なのです。

「ジン」とは怒りの感情を表す言葉です。

些細なことで怒りを覚え、その感情を相手にぶつけたり、心の中に閉じ込めておくことができず、すぐに表面に出してしまう。

怒りの感情を出せば出すほど、怒りは増幅を繰り返し相手の心を傷つけますし、実は自分自身も傷つけているのです。

「イライラいたときや、怒りが湧いてきたときには、茶碗でも割ればスッキリする」とはよく言われてきたことです。

怒りを相手ではなく、物にぶつけることによって解消させると。

「ああ、すっきりした」と感じると思うでしょうけど、実はこれは全くの嘘なのです。

怒りの感情は物に当たっても消えてはくれません。

それどころか、茶碗を割れば割るほど怒りの感情は高まっていきます。これは心理学でも証明されています。

「怒りが怒りを呼ぶ」のは、怒りの感情が出たときに、脳内物質アドレナリンが分泌されますが、このアドレナリンには記憶増大作用もあります。

脳科学的に考えても、「怒りが怒りを呼ぶ」というのは間違いないことです。

もしも、茶碗を割ってスッキリするような怒りであれば、それは大したものではありません。

本当の怒りとは、表面に出せば出すほど増幅していくものなのです。

心の中に閉じ込めて、少しずつ気持ちをほぐしていく。

薄らいでいくことを時間に委ねて行く。

それが「ジン」という「毒」に侵されない方法なのです。

そして、3つ目の「毒が「チ」というものです。

これは「おろかさ」をあらわしています。

常識や道徳を知ることなく、教養が欠けている様を言っています。

やってはならないことだと分かっているもに、ついやってしまうこともある。

やらなければならないことだと頭ではわかっているけど、ついそこから目を背けてしまうこともある。

自責の念に駆られながらも、自らのおろかさを嘆きながらも、心とは正反対の行動をとることもある。

人間はいつも「三毒」を抱えながら生きている。

そここから逃れることはできないのです。

一生をかけて向き合っていくしかないのです。

こうした「三毒」が日常の隅々まで入り込み、それが108個の煩悩となって私たちを苦しめているのです。

できる限りの「三毒」を取り払い、体中にまとわりついている煩悩を消し去っていくことが必要になります。

煩悩や欲望が、全て悪いということではありません。

もしも欲望をすべてなくしてしまえば、私たちは生きていくことさえできません。

例えば食欲という欲望があります。

もし、この食欲がまったく失われたとしたら、命を維持することはできません。

生きていくために必要な欲望が人間には備わっている。

ただ、この食欲が増殖を繰り返せばどうでしょう。

「腹八分」で満足することなく、これこそ貪るように食べ続ける。

一汁一葉で体は満たされるはずなのに、心がそれでは満足しない。

もっと美味しいものを食べたい、もっとたくさん食べたい。

その繰り返しで体は醜くなり、体に不要な負担をかけることになる。

「生きるための食欲」がいつしか「命を削る食欲」に変わるかもしれません。

あるいは、出世をしたいという欲望。

もっとたくさんお金が欲しいという欲望。

そんな欲望は持っていて当たり前のことです。

それは向上心にも繋がりますし、自己成長にも繋がるからです。

ただし、これも食欲と同じで、行き過ぎることで自らを苦しめることにもなります。

出世欲に執着するあまり、それ以外のものが見えなくなっていく。

自分の出世のためなら、他人を傷つけることなど何とも思わないようになる。

たくさんのお金を手に入れるためなら、どんな手段でも講じるようになる。

貪る心ばかりが前面に出て、優しさや思いやりといった気持ちを忘れてしまう。

それは決して幸せではありません。

もともとは幸せになるためにお金が欲しいと思っていたのが、いつしかお金のために幸せを放棄するようになる。

それはとても悲しくさびしい人生だと思います。

もしも、あなたが欲望の虜になっているとしたら、そしてそこから逃れたいと思うのであれば、あなたの欲望をたった1パーセント捨ててみてください。

たった1パーセントでかまいません。

例えば服が好きで、たくさんの服をもっている女性がいます。

クローゼットの中にはたくさんの服が眠っています。

お気に入りのものもあれば、バーゲンなどで衝動買いをしたものもあります。

せっかく買ったのに、一度も着たことがない服もあります。

こんなにたくさん持っているのに、店に素敵な服があれば、またそれが欲しくなり買ってしまう。

貪りの欲望が顔を出し、身の丈以上のものを次々とカートに入れてしまう。

しかし、それによって満足感が持てるのは買ってから家に帰る時間までだけです。

家に帰ってクローゼットにしまえば、そこで満足感は一気に薄れてしまいます。

まさに、欲望という幽霊に支配された行動だと思います。

そんな状態からどうすれば脱出することができるのか。

もしも100着洋服を持っているのであれば、その1パーセントである1着を手放してみることです。

10着を一気に手放すのは難しいと思いますから、1パーセントの1着でいいのです。

お気に入りのものを手放す必要はありません。

100着もあれば「これなら他人にあげてもいいかな」というのがあるはずです。

それを手放してください。

100着あるうちの1着だけを手放す。

残った服はまだ99着もある。

数字だけを見ると大した変化はないでしょうが、この1着が非常に重要なのです。

絶対に手放すことはできないと自分自身で信じ込んでいる。

洋服は自分にとって命の次に大事だと思い込んでいる。

絶対に手放せられないと。

しかし、思い切って1着を手放すことで、それまでの執着心は薄れていきます。

これまでは絶対に手放すことができないと思っていたのに、やってみればできるものだ。

少しだけ手放したところで、自分の生活や生き方に何ら変化がない。

それどころか、1着手放すことにより、その他の不要なものも目に入ってきます。

いかに自分が無駄遣いをしていたか、いかに服に執着していたかに気づかされるのです。

そしてやがて「もうこれ以上の洋服はいらないな」と気が付くことができるようになります。

このとき、心は解き放たれ、物欲という執着から自由になることができます。

もしも、1着さえも手放すことができなければ、その人は洋服への執着と一生付き合っていくしかありません。

1つの物に執着することで、他の大事なものが目に入らなくなります。

物欲ばかりに目がくらみ、真に心を豊かにしてくれるものを見失ってしまいます。

1パーセントという数字をどう捉えるか。

たった1パーセントと捉えるのか、それとも人生をも変える1パーセントと捉えるのか。

1パーセントを意識することで、生き方は大きく変わると思います。

ほんの少しのことを大切にする、少しくらいのことと軽んじないで小さなことに目を向ける。

それこそが、人生を豊かに変える大きなきっかけだと思っています。

毎朝、10分だけ早起きして、静かに座ってお茶を楽しむじかんを作ってください。

時間ギリギリに起きて、アタフタとパンをかじりながら家を飛び出していく。

そういう生活からは、心の余裕は生まれません。

家から駅に向かうのも、ゆったりとした足取りで歩く。

慌てて小走りで行くのとゆっくりと歩くのとは時間にしたら数分にしか違いません。

しかし、この数分の違いが心の余裕にとってはとても大事です。

1日は24時間、1440分です。この10パーセントは140分。

これは長い時間になります。

しかし1日の1パーセントであれば14分です。

睡眠時間が8時間だとしたら、起きて活動しているときの1パーセントは約10分。

この約10分だけ、早起きをしてみましょう。

この約10分で静かに心を落ち着かせ、今日やるべきことを考えてみる、昨日の自分の姿を想像してみる。

そんな小さな時間が、その日のあなたを幸せに導いてくれます。

あなたを取り巻いている全てのものの1パーセント、そこに目を向けてください。

怒りとアドレナリン 心理カウンセラー 札幌 カウンセリング 札幌

敵対心や怒りが心の底にあると、忘れようと思っても忘れられないものです。

敵対心や怒りがあるときは、「アドレナリン」が分泌され、このアドレナリンには「記憶を増大」させる性質があります。

ですから忘れることができないのです。

怒りが怒りを呼ぶという感じです。

怒りは本来の自分を違う自分に変えてしまう恐ろしいものであり、これほど愚かなことはありません。

怒りが出ればしゃべらないことです。

無言でしばらく耐えていると静まります。

そのうちに「あ、人生のひと時を無駄にした」と思うようになります。